「霊長類の色覚の由来から考えるヒト色覚の多様性の意味」
日程 | 2015年11月27日(金) |
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開場 | 17:30 |
開演 | 18:00~20:00 |
会場 | 人間総合科学大学 東京サテライト(御茶ノ水) |
講師 | 河村 正二 東京大学大学院新領域創成科学研究科・教授 |
主催 | 人間総合科学心身健康科学研究所 |
参加費 | 500円(資料代・飲み物代含) |
講師紹介
河村 正二(かわむら しょうじ)
理学博士
東京大学大学院 新領域創成科学研究科・教授
【主な経歴】
・東京大学 理学部 生物学科 人類学課程 卒業
・東京大学大学院 理学系研究科 修士課程人類学専攻 修了(理学修士)
・東京大学大学院 理学系研究科 博士課程人類学専攻 修了(理学博士)
・日本学術振興会特別研究員(PD)
・米国Syracuse University Postdoctoral Research Associate
・東京大学大学院 理学系研究科 助手
・東京大学大学院 新領域創成科学研究科 助教授(2007年4月より准教授に改称)
・東京大学大学院 新領域創成科学研究科 教授
【講師からコメント】
ヒトには「赤緑色盲」(「2色型」色覚)や「色弱」(「異常3色型」色覚)といった呼称で知られる色覚のバリエーションがある。これらは多数派の「正常3色型色覚」に対して「異常色覚」とされ、それほど希でない変異となっている。その起源はどこまで辿れるだろうか?ヒトに一番近い動物であるチンパンジー、次に近いゴリラ、と辿っていくと、ニホンザルなどまで含む「旧世界霊長類」のグループは正常3色型ばかりで変異はほとんど見られないことがわかる。つまり、このグループでヒトに忽然と色覚変異が現れている。ところが、もう少し遠くまで辿っていくと、中南米に棲む「新世界ザル」には様々な3色型と2色型が対等な割合で現れ、色覚多様性の宝庫となっている。さらに遠くまで行って、キツネザルなどの「原猿」のグループでは、2色型が多数派で、3色型がちらほらと見られ、その外、つまり霊長類以外の哺乳類に行くと「2色型」色覚ばかりになる。さらに遠く鳥類や爬虫類では逆に4色型という想像を絶する色彩感覚の世界があり、魚類に行くと水深や上下視角に合わせて色覚型を変えるなどの驚異的柔軟性に出会う。こうした進化の視点からは、ヒトにみられる色覚の変異はネガティブなものではなく、意味があると積極的にとらえ直す根拠が見えてくる。そういったお話をさせていただきます。
お申し込み方法
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お申し込み時には、以下の内容をお知らせください。
①「2015年11月27日サイエンスカフェ受講希望」
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③ 郵便番号
④ 住所
⑤ 電話番号
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⑦ ご所属研究機関・研究分野など
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→ メール:jshas@human.ac.jp
→ 電話:048-749-6111
主催:人間総合科学心身健康科学研究所
共催:人間総合科学大学 日本心身健康科学会